文句なしにかっこいい四字熟語『夢幻泡影』

かっこいい四字熟語は数多くあれど、これほどにまで中二心をくすぐる漢字だけで構成された四字熟語も珍しいのではないでしょうか…。

夢、幻、泡、影。

かっこいい漢字の詰め合わせ。
夢幻泡影』は「むげんほうよう」と読みます。

ゲームや漫画などでお馴染みですよね。

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四字熟語『夢幻泡影』の意味

人の世のはかないことを、夢、幻、泡、影にたとえた語。

「儚さ」をたとえる四字熟語は本当にたくさんありますね。
こうした言葉の多くは仏教的な考え方が背景にあるものも多いです。

そもそも仏教の言葉自体、中二っぽいものばかりですので…。

意味や由来はこちらの本を参考にしています。

四字熟語『夢幻泡影』の由来

出典は大乗仏教の「空(くう)」の思想を説く代表的経典の一つでもある『金剛般若経』。
こちらの末尾に記されている有名な言葉なのだとか。

一切の有為法は、夢・幻・泡・影の如く、露の如く、また、雷の如し。まさにかくの如き観をなすべし

一切の有為法は、「あらゆる現象」のこと。
意味としては、「現実世界をつぶさに観察すれば、瞬時に移り変わるありさまはこのようなものであるけれども、そのあり方をありのままに受け止める覚悟が必要だ」となります。

夢幻泡影に加えて露と雷が出てきますからね。
中二心は昔から人々の胸の内に秘められたものだったんですね…。

『無限抱擁』という小説

「夢幻泡影」をもじって「無限抱擁」というタイトルにした小説があります。
瀧井孝作の代表作ですね。

瀧井孝作は芥川龍之介の弟子で、志賀直哉とも深い親交のあった文豪です。
芥川賞の初代選考委員でもありました。

この『無限抱擁』の創作態度に関してこんな言葉を遺しています。

「瞬間瞬間に消滅する幻影にも似たものをしっかりと描き止める」

これは「妻松子との愛とその死を虚飾のない純粋な文章で描いて哀切きわまりない」と紹介されていて、この作品の内容と創作態度がたった四文字の当意即妙なタイトルに現れています。
ただのもじりだったわけではないんですね。

ところで『夢幻泡影』は字面よりも読みが覚えにくい四字熟語だと思います。

でも『無限抱擁』という小説を知っていれば間違えることはありませんね。
気になった方は読んでみて下さい。