かっこいい四字熟語!『天空海闊』ってどんな意味?

「天空」と聞いてあなたは何を思い浮かべますか?
ドラゴンクエストですか?

今回紹介する言葉は『天空海闊』です。
読み方は「てんくうかいかつ」。

空と海が一緒くたになった言葉ですが、いったいどんな意味なのでしょうか?

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四字熟語『天空海闊』の意味

空と海とがそれぞれ果てしなく広いように、心持ちが広くおおらかなことをいう。

なんとなく予想できたでしょうか?

「天空」はそのまま「大空」のことです。
天のからりとして広いこと」と解説されています。

一方で「海闊」も同様の意味で、「海が広いこと」という意味になりますね。

見慣れないのは門構えに活と書いた「」でしょう。
これが「見渡して幅広であること」という意味なので、この一語で四字熟語に奥行きが出てくるようですね。

というわけで、「天空」と「海闊」の二語を合わせてできた「天空海闊」です。

記事作成にあたってこちらの辞典を参考にしています。

四字熟語『天空海闊』の由来

出典は唐の段成式(だんせいしき)の『酉陽雑俎(ゆうようざつそ)』から。

唐の太宗(たいそう)のころ、玄覧禅師(げんらんぜんし)は風韻のある奥ゆかしい人であった。
その竹に書きつけた詩に、「大海は魚の躍るに従ひ(ほしいままに泳がせ)長空は鳥の飛ぶに任す」と。
一般には清の沈雄(しんゆう)の『古今詩話(ここんしわ)』を出典というが、両方とも「大海」「長空」で、これに基づく「天空海闊」の成語と考えられる。

風韻という言葉が出てくるので、補足しておきます。
風韻の読みは見たまま「ふういん」で、「自然、人柄、芸術品などから感じとれる趣や、惹かれる要素」のことを言います。
上記のとおり「風韻のある奥ゆかしい人」という例文は分かりやすいかもしれませんね。

近代文学では意外と使われる言葉

実はこの「天空海闊」という言葉ですが、意外と近代文学での用例があったりします。

夏目漱石の『吾輩は猫である』には、「人間とは天空海闊の世界を、我からと縮めて、おのれの立つ両足以外には、どうあっても踏み出せぬように、小刀細工で自分の領分に縄張りをするのが好きなんだ」と出てきます。
かっこいいですね。

菊池寛の『貞操問答』では、なんと男女の会話の中にも出て来たりします。
ちょっと引用してみましょう。

「だから、お互に邪心なく、天空海闊に、お世話になったり、世話をしたりしようじゃありませんか……月も濁らず、水も濁らず……」
「そんなこと出来ませんわ。またいつどんな夕立が来るかも分からないんですもの。」と、新子は恥かしげに微笑した。

どんなシーンなのかは、あえて説明しないでおきましょう笑

気になった方は、この機会に読んでみてはいかがでしょうか。

菊池寛の代表作の一つで、恐らく出版当時だと思いますが映画化もされていますし、2005年にもTBSでドラマ化されています。

というわけで「天空海闊」ですが、文学では結構使われる言葉です。
先に覚えておけば、文学を読む機会にも辞書を引く手間が省けますね。

天空海闊に色んな言葉を吸収していきましょう。